好きな野菜とハーブ 
  •   野菜と野草のこころ      2020.5.30         page 1
  •   辛味のあるアブラナ科     2020.5.31         page 2
  •   育てやすい葉物        2020.6. 1         page 3
  •   免疫力をつけるために     2020.6. 3         page 4
  •   夏野菜としての果菜と青菜   2020.6. 8         page 6
  •   魅力いっぱいな根菜      2020.7.20         page10
  •   野菜多め、という心がけ    2020.7.29         page11
  •   芳香、薬効、除虫、奥が深すぎ 2020.8.10         page13
  •   野菜のめぐみ         2020.9. 6          page15
  •   ハーブの季節         2021.4.14          page19
  •   ショットに雑文        2021.6.28〜         page23
        〈各ページ加筆中 更新2024. 3.12
 

RM

ローズマリー

MG

マリーゴールド

mint

ミント

PS

パープルセージ

野菜と野草のこころ



 野菜は食用であることが前提です。けれども、薬草であるハーブには、ポプリや除虫に適しているものなど、食用ではない種類が含まれています。ハーブは野草であり、野菜のように食用として人工的な改良が加えられてはいないのです。

 実際には、ハーブは、香りの高い野菜として食用にされているものが多くなります。そして、食欲を増進させる香りだけではなく、消化や解毒などの薬効を特徴としています。

 有機栽培(または自然栽培)の自家製野菜を楽しもうとするとき、ハーブの存在感は大きなものです。野菜とハーブについて、栽培と摂取に関心を寄せてみましょう。

      Wikipwdia- 野菜 / ハーブ / 有機農業  自然栽培     菜園のたしなみ
page 1         Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

辛味のあるアブラナ科



 健康増進において効果が高いのがアブラナ科の野菜です。キャベツ、大根、白菜、ブロッコリーなど秋冬野菜として親しまれているものが多くあります。

         Wikipedia- アブラナ科 / ルッコラ

キャベツ(生育途中)

ダイコン(収穫間近)

ルッコラ
素直な楕円形の葉とともに
ギザギザの葉がでてきます

ミニハクサイ

ミズナ

コマツナ

クキブロッコリー
page 2         Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

育てやすい葉物



 ポット植えでも露地植えでも気軽に栽培してみましょう。春播き、秋播きなど一年を通して楽しめるものもあります。
 ハーブの多くは、葉をお茶やサラダにしたり、煮物、焼き物の香りづけに利用します。

         Wikipedia- 葉菜類 / フダンソウ(スイスチャード)
         野菜の育て方    ハーブ図鑑   ハーブと野菜
         連作障害を防ぐ   コンパニオンプランツ

スイスチャード
葉や茎が彩り鮮やか

オオバ

チャイブ
ヒガンバナ科ネギ属のハーブ

シュンギク キク科はアブラナ科と
一緒に植えると害虫を防ぐ

イタリアンパセリ
親しまれているハーブ

リーフレタス キク科

page 3         Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

免疫力をつけるために



 風邪やウイルスには常に用心していなくてはなりません。栄養のバランスに気を付け、野菜や果物から特にビタミンCを摂ることが大切と言われます。

 セージは、古くから薬効の高いハーブとして重宝されてきました。今日では、ローズマリーと並んで抗酸化作用の強いハーブとされています。
 煮込み料理のためにパセリなど複数のハーブと一緒にブーケガルニとして使うことができます。様々な料理に、細かく刻んでスパイスとして用いることもできます。

 ハーブティーの葉には、フレッシュでもドライでもどちらも用います。ドライハーブを作るときには、風通しのよいところで陰干した後、電子レンジで軽く加熱して滅菌します。
 最も手軽な飲み方は、摘み取ったハーブの葉を紅茶や緑茶に浸すことです。

      Wikipedia- セージ / パセリ / ブーケガルニ / ハーブティー /ビタミンC
      フレッシュハーブティー 免疫力アップ カラフル食材 抗酸化物質

セージの葉をを入れた緑茶
蜂蜜を加えることもおすすめ

コモンセージ

ミントとパセリ

摘み取ったセージの葉

ティーポット
ポットや茶漉しなども使う
page 4         Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

 生姜は、身体を温める効果などで注目されます。様々な料理に使える生姜ですが、 小さく切って酢に漬け込み、しょうが酢を作っておくと万能調味料になります。

    ++++++++++++++++++++++++++++  ++++++++++++++++++++++++++++

    ≪オリジナル・レシピ≫

1.朝のトマトジュース:グラス一杯のトマトジュースにリンゴ酢‐しょうが酢として作っておいたもの、小さじ2,3杯を混ぜる。爽やかな風味が味わえる。

2.薬味おろし:1/3〜1/2本の大根をすりおろし、リンゴ酢‐しょうが酢として作っておいたもの、大さじ数杯、醤油少々を入れる。さらに、柚子か蜜柑の皮、セージの葉などの細かく刻んだものを好みで混ぜ合わせる。オニオンパウダーを加えるのもおすすめ。肉、魚、麺類など何とでも相性がいい。瓶に入れて冷蔵庫におけば10日以上保存できる。

    ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 収穫期には、生姜を薄切りにして電子レンジで乾燥させると保存がききます。
 乾燥生姜は小さなひとカケでお茶が淹れられます。紅茶にブレンドするのは、広く親しまれている飲み方です。

     Wikipedia- ショウガ / タイム
     免疫力を高める

乾燥ショウガ
レンジと陰干しで簡単にできる

コモンタイム
タイムは薬効が高く
ティーとしてもよい

ショウガ入りブレドティー
葉は塩水や温水で洗って用いる
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好きな野菜とハーブ 

夏野菜としての果菜と青菜



 夏といえば、枝豆に大玉トマトでしょうか。
 夏野菜の定番は、キュウリ、ピーマン、トマト、茄子など実を食用にする果菜になります。ササゲや枝豆は豆類ですが、豆果は種子ですので果菜の仲間です。
 果菜を育てるには、支柱を立てたり、脇芽を摘んだりなどのひと手間が必要になりがちです。野菜栽培の醍醐味かもしれません。
 まだ小さな苗のうちから、花を咲かせ実をつける姿はけなげです。

 青菜が少なくなる暑さ厳しいときには、空心菜、モロヘイヤなどは貴重な存在です。また、バジルは霜が降りる日本では越冬できないので夏季のハーブです。

       Wikipedia- 夏野菜 / 果菜 / 豆果 / 青菜


中玉トマト
開花し実をつけ始めている
脇芽は丁寧にかきとる

キュウリの苗


バジル
発芽して本葉が出始める

エダマメ
防虫ネットを上げて間引きする

クウシンサイ
発芽したばかり


《果菜の追肥と水やり

ナス、キュウリ、ピーマンは必要
トマトは不要、水を嫌う
枝豆は施肥なし、水はたっぷり!

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好きな野菜とハーブ 

  〔ティーブレイク〕

 6月上旬、夏野菜はまだ生育中です。

 ハーブの多くは、春から初夏にかけてよく繁ります。そして、梅雨期や盛夏には蒸れてしおれることがあります。
 今のうちに葉を摘みとり、ドライにして保存することをおすすめします。

 左下:ドライミントを小瓶に入れる。ガラス製の雑貨はハーブオイル作りなどに使うもの。
 右下:セージとパープルセージのドライ。ワイルドストロベリーの茶器でハーブティーを楽しむ。













 6月後半から7月、8月、9月にかけて、夏野菜は盛りです。果菜は次々と花をつけては実を結びます。青菜も大きく成長します。
 よく育つとナス、ピーマンなどは10月初旬まで収穫できることもあります。(栽培地は東京郊外)

キュウリ
花をつけ始める

ナガナスの花
実の色に近い紫色

ピーマン
白い花は小さく下向きに咲く
page 7       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

実をつけたナガナス
最初の実は小さいうちに
収穫して株を育てる

ピーマン
葉陰の実を見逃さないで
株はY字に仕立てる

キュウリの花が実になる
株の根元6節は脇芽、花をとり
風通しをよくして病虫害を防ぐ

ミニトマト
色づいてきている

ナスは三本仕立て。マリーゴ-ルドを
コンパニオンプランツとして植える

ネットに蔓を絡ませて
延びるキュウリ

クウシンサイ
育ち始めで先端をカットして
脇芽を延ばすようにする

育てながらの収穫も忙しい
ピーマン、ナガナス、キュウリ、中玉トマト、クウシンサイ
page 8       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

キュウリの成長は早い
収穫は適度な大きさで

トマトは脇芽とりが続く
実はじっくりと色づく

実をつけたエダマメ


草取り熱中症対策

雑草は、鍬やスコップで取り除き、
適宜、引き抜くようにする
放置するとはびこり、虫害も増える

  日除け帽と水分補給を忘れずに! 

育ちはじめたバジル
トマトのコンパニオンプランツ

ワケギ
ネギ類も夏に育つ

空まで蔓を伸ばすキュウリ

ナガナス 中央に重なる枝葉は切って風通しよく
一株を丁寧に育てると思いがけない程の収穫に
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好きな野菜とハーブ 

鳥が狙う前にトマトを収穫

穂がでたアオシソ

夏に強いツルムラサキ


                                :::::::::::::::::

魅力いっぱいな根菜



 根菜は、根とは限らず地下茎など土壌中の部分を食用にする野菜のことです。
 イモ類や玉ねぎなどが代表的な根菜になります。玉ねぎは、サラダにも炒め物にもスープにも欠かせません。根菜は、常備しておくと頼りになる食材です。
 今年は、生薬にもなる生姜、栄養価の高い人参に注目です。

       Wikipedia-根菜 / 人参

新ショウガ
夏季、若いうちに収穫

ニンジンの芽

ショウガ、6月発芽

収穫した生姜
洗わずに乾かして保存

種生姜から
芽が数本でる
page 10       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

野菜多め、という心がけ




   ≪健康な生活をめざして≫

 野菜の栽培自体が、楽しい余暇活動です。そして、野菜をとり入れた日々の暮らしは生活習慣病を防ぐことにもつながります。

 健康を保つためには、食事、運動、睡眠が大きくかかわっていると言われます。 野菜を摂取することに加えて、野菜の世話をすることで体を動かすことになり、太陽光を浴びます。ささやかな栽培作業だったとしても、早朝からベランダで水やりをして、シェア畑まで自転車を走らせることで、生活にリズムができます。日光と軽い運動が心身に良い影響を与えてくれるのです。それによって安眠も約束されれば、なんとも嬉しいことです。

 無論、ハーブティーには心身を落ち着けて自然な眠りに誘うようなものがあります。野菜とハーブを栽培して日々楽しむことは、健康に過ごすことに様々に繋がっています。

 健康的な生活リズムを意識しながら、健康増進に役立つ野菜を育てて、生活を楽しみながら過ごしたいものです。

実をつけながら伸びるトマト

たくさん採れたナガナス

    戸外にでて野菜に触れると幸福感が増します・・・   


page 11       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

   ≪野菜を多めにとり入れる≫

 食事に気をつけているし運動もしている、それでも思わしくない、というような場合がありがちです。 そういうときには、特にベジタリアンにならなくてもいいのです。あと少しだけ、野菜の摂取に集中することで成果が得られることがあります。

                          

 塩分ほか調味料は控えめに、できるだけ加工食品は避けて野菜そのものの味わいや煮出し汁を大切にした食事にします。たんぱく質は、豆類をとり入れ、あとは自分の好きな肉・魚を摂ります。 炭水化物は、白より茶色、白米ではなく玄米と言われます。枝豆、茸、紫蘇、葱などの混ぜご飯はおすすめです。芋なら薩摩芋が注目されてます。

 具沢山の味噌汁は、誰もが知っていると思います。キャベツなどを中心にした数種類の野菜に高野豆腐などを加えて、昆布や鰯削りの出汁で減塩味噌汁煮にする、くらいに野菜をたくさん摂れるようにレシピを強化します。 野菜スープなら、大根とキノコの水炊き、などにして、野菜煮汁の甘味、辛味を味わうようにしましょう。
 生の野菜や果物と、発酵食品(納豆、ヨーグルト、酢漬け野菜など)も忘れずに摂ります。お浸し、温野菜、カット野菜なども、2〜数日で消費するようなルーティンで常備しておくことです。 薄切り玉ねぎは、インスタントやレトルト食品(塩分、カロリーが抑えられたものを選択)に入れるだけで味を引き締めてくれます。
 夏は冷蔵庫に、ハーブ水(水だしハーブティー)を作りおきします。添加物が気になる缶ジュースやペットボトルのお茶は、飲みたくなくなります。

                          

 実のところ、解毒(デトックス)効果をうたうサプリメントや、医薬品にも合成化合物が含まれています。無農薬の野菜なら、多めに摂っても安心ということです。

 運動も、ウオーキングやストレッチを気分転換になる程度にしましょう。リラックス系のヨガは、自分の7割の力でやりましょうと言われます。毎日、少しずつするか、週に4,5回くらいジムに通うかが望ましいそうです。
 そして、スクワットなどの筋力トレーニングを少し組み合わせるといいと言われています。それにより筋肉量が増えて、体調が改善されることになります。

  健康寿命 生活習慣病 菜食 五つの食品 日光浴 セロトニン デトックス 運動の効果

  野菜を充分に 栄養・食生活 野菜と果物をとろう

page 12       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

芳香、薬効、除虫、奥が深すぎ




   ≪ハーブを活用する試みの数々≫

 葉から香りがこぼれるハーブって、ティーにして飲んでみたい、料理にとり入れると良さそう、という思い付きをしたのはかなり以前のことです。パセリやミント、それにシソもハーブです。親しみあるものから、地中海沿岸をイメージさせる珍しいHERBSに次々と心が奪われます
 それに、野菜を育てるときに、コンパニオンプランツとして病虫害を防いでくれるなんて、頼もしい限りです。

 ドライハーブの販売店やハーブの苗を揃えている園芸店に足しげく通い、ハーブの栽培や利用法についての書物を紐解いて知識を得ます。およそ専門の本には、数十種から百種類を超えたハーブが紹介されていて、それぞれの性質や用途が説かれています。

 多彩な肉・魚料理の風味付けに使えて、サラダとなり、デザートやクッキーとなり、ハーブオイル、ハーブビネガーにしての利用もできます。ポプリやブーケ、染色などクラフトも楽しめます。さらに、石鹸や化粧水、リンスにして使うことも知りました。ティーは実に無限なブレンドが可能で、それぞれに薬効が期待できて医療用にもなるそうです。
 内用にも外用にも使えるチンキや製油の製法もあります。迷路にはまりそうになるほどに、多岐多様な利用法が混在しているのに出くわします。
 栽培のテキストには、挿し木や株分けで簡単に殖やせるともあります。まあ、やればできますけど・・・ 

ハーブに関する本の数々
古書店でもとめた本もあるが、記事内容は新鮮。

小さな解説書も流布されていて
栽培法と共に利用法が
説かれている

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好きな野菜とハーブ 

   ≪芳香とか好みですね≫

 アロマセラピー(芳香療法)とまでもいきません。自分の好きな香りにホッとして心身が落ち着くこと、それがハーブと付き合うスタートでありゴールのような気がします。
 そもそも自分で育てる野草の成分が、安定しているものなのか。しかも、香り成分と薬効成分は、違うと言われます。専門的な分析を念頭にしていないなら、薬効とか、健康増進の効果は副次的なもの、と捉えた方がいいのではないかと思っています。 

   ≪自家栽培するハーブ≫

 現在、主にティーと料理に使うために、自分が育てやすいハーブを栽培しています。

 ローズマリー、セージ、タイム、ペパーミント、パセリ、イタリアンンパセリ
 チャイブ、バジル、シソ

 主に虫除けに使うのは、以下の通りです。
 野菜の傍に植えることや、葉を乾燥させて土に混ぜることは、香りの強いハーブなら効果的と言われることが多いようです。ハーブを熱湯で浸出させて冷ました液体を吹き付けて虫を駆除する方法もあります。

 マリーゴールド、レモングラス、ローズゼラニウム 

      Wikipedia-ローズマリー / マリーゴールド
      ストレスに効くハーブ 抗ウイルス性のハーブ 虫除けになるハーブ

マリーゴールドは防虫効果のために
よく畑に植えられている
花びらをティーにする種類もある

ドライにしたレモングラス
ティーにするとシトラスの香りがたつ
虫は嫌うので虫除けポプリになる
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好きな野菜とハーブ 

野菜のめぐみ




   ≪学びを楽しむ≫

 なににしても、学ぶことは意義深いことです。
 同じ野菜の苗や種でも、植えるや時期や少し世話の仕方が違うだけで生育状態に個性がでます。それを、実際の体験や観察によってはじめて知ることができます。
 さらに、ネット上の様々なサイトや動画などで、栽培の仕方を閲覧しますと興味が尽きません。諸説があるのは無論のことです。講師の方々のお人柄や野菜栽培を介した生活や農業問題の捉え方までを、垣間見させて頂けます。学ぶことが多くてとまどいます。

 有機栽培の初歩的基本と思いますが。相性のいいコンパニオンプランツ同士を混植することで、病虫害を防ぎ、生育をよくすることができたらいいに違いないのです。そうすれば、合成された農薬や化成肥料を使わないで済むというわけです。 ですが、まず理屈通りにはいかないことがあります。
 思いがけない片方の生育がよくないことがあります。病虫害を防ぐにも混植だけでは成果がでないこともあります。おそらく、様々な条件がかかわってきているのでしょう。相性がいいことの理由が判明していないコンパニオンプランツもあるということですので、理屈にこだわっていても仕方ないかもしれません。

   オーガニック コンパニオンプランツの基礎  コンパニオンプランツの組み合わせ

 

 秋冬野菜の植え付けは、もう夏から始まっています。
 秋風が吹くと季節はすぐに過ぎていきます。夏野菜を片付けながら土づくりをして、早めの植え付けをするようにシェア畑では教えられます。   ⇒ シェア畑

キャベツと茎ブロッコリー、苗に防虫ネット
よく似ているが、手前の平たい感じがキャベツ

直播きしてネットを掛ける
ルッコラ、ニンジンなど
page 15       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

   ≪こんなふうに・・・やっています≫

 やり方次第では、こういうこともできる、ああいうこともできる、というご意見があるかもしれません。地下室で、人工の光と肥料を用いた水栽培で無菌の野菜を採ることも実現している時代ですから。

 ですが、不器用な者がやります。
 ポット植えでは、露地植えのように自然の力が届かずに生育が順調にいかないことがあります。夏場に水やりが足りずに、全滅させてしまったことも多々ありました・・・。

 ベランダでは、ただ育てられそうなものを探したり選んだりしています。
 ハーブ類は、かなり試してみました。定番のミント、パセリなどだけではなく、苗から育てるとたいていのものが葉を摘みとって利用できるくらいまでに成長します。
 果菜では、サヤエンドウミニトマトが収穫できます。
 根菜は、じゃがいも、人参などをプランターで育てることはできないわけではありません。ただいろいろな虫たちに住処を提供することになるので止めました。
 葉菜は、丈夫で元々虫がつきにくいと言われている、シュンギク、リーフレタス、ホウレンソウ、スイスチャード、ツルムラサキ、ワケギなどを育てます。 
 ルッコラ、小カブなどアブラナ科は虫がつきやすく課題があります。ワサビナも冬期は育てやすいのですが、春先になるともう虫に要注意です。

イタリアンパセリとルッコラを寄せ植え、
手前にシュンギク、後方にハネギを
混植の試み

サラダやスープに使いやすい

シュンギク、ポットでも育つ

サヤエンドウの花
page 16       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

   ≪ベランダ菜園の力≫

 住宅街の裏庭とか、端っこみたいなところに、ポット植えの野菜を並べているお宅ってありますね。自分のベランダ菜園もそうなのですが、こういう狭すぎる菜園に救われるのではないかと思うことがあります・・・。

<農法と環境のこと>

 自然農法の歴史もけっして短いものではないようです。
 ですが、多くの農家は慣行農法という、農薬や化学肥料に頼る栽培をなさっています。そうでなければ、作物が育たない、採算が合わない、という事情があるのでしょう。

 肥料が多いと虫が付きますよ、と教えられることがあります。
 実は、化学肥料だけではなく、どのような有機肥料、堆肥にしても、作物と土壌を汚してしまうことがあり、地下水をも汚染してしまう問題があります。よく育つように肥料を使い、それで虫害が多くなると、農薬を使わないではいられなくなる実態もあります。それを直視しなくてはなりません。(虫は、過剰な肥料が変化した硝酸態窒素を好むのであり、それがない野菜は虫による食害がすすむことはないそうです)

 つまり、無農薬なので虫害があるのではなく、肥料が多すぎるときや、農地の土壌に残留して悪影響がある場合、虫による野菜の食害がひどくなります。無論、その状態で育てられた野菜そのものにも、有害な物質が残留していて、それを食べた人に健康被害を与える恐れがあります。

   自然農法 自然栽培 硝酸態窒素 環境問題 地球の守り人

リーフレタスとパセリなど
寄せ植え

ローズゼラニウム、スペアミント
甘い香りと虫除け効果 ⇒センテッドゼラニウム
page 17       Dioの会 2020

好きな野菜とハーブ 

<ベランダでほっとする>

 農地での栽培で農薬などが残留するのは、葉物野菜が多いそうです。
 ですが、家庭菜園では、育てやすい葉物野菜なら自然栽培に可能性があります。
 例えば、年間を通して野菜の何割かは自家栽培にすると、体に蓄積してるかもしれない有害物質のデトックスができそうです。「自然農薬」「虫除け肥料」という概念や商品が既にありますが、そういうものを自分で作って使います。

 夏場にも、果菜のほかに、大葉、空心菜、ツル紫などの青菜がありました。天候不順のために野菜価格が高騰しても気づかなかったくらいです。8月下旬にもなりますと、梅雨枯れしたと思ったミントが青々と蘇り、ほうれん草、春菊は、もう発芽しています。
 家庭菜園が力を持つと、農業生産者の方々も助かりませんか。希望的観測ですが、生産量を増やして供給を安定させるというプレッシャーが軽くならないかしら。

<朝夕、目が届く>

 ベランダでは、水やりほかこまめな世話を怠らないようにすればいいだけです。日当たり、風通しに気を付けます。
 ポット植えの場合、世話好きになってしまえば、あとはいいことばかりです。まず、炎天下での草取りがありません。面倒な防虫ネットも使いません。除草剤、殺虫剤も要りません。ポット内に溜まるような肥料も使いません。朝夕、目が届くので、鳥獣被害がありません。毒団子仕掛けてやろうか、という疑心暗鬼からも解放されます。

 ささやかすぎる生活の備えというか、趣味というか、道楽というか、に過ぎません。
 でも、心理的には、もうすでに、ベランダ菜園に救われています。
 都市の農園が活性化することで、過密化を防ぎ感染症にも災害にも強い街づくりになるのでは、と思いますが・・・。まあ、野菜作りしていましょう。

    都市農業 都市計画 文明病

ルッコラ 冬季にも長く楽しむ

ワサビナ ふりふりした葉が特徴
page 18       Dioの会 2021

好きな野菜とハーブ 

ハーブの季節




 4月にセージを食べると老いない、という言い伝えがあります。
 その抗酸化作用は注目されます。
 3月から4月、5月、6月中旬までは、ハーブが盛んに繁ります。この時期には、フレッシュで存分に楽しむことができます。

 ベランダで育てやすい定番のハーブについてはp14にあげましたが、多年生のものは年間を通して収穫が可能な場合もあります。 改めて紹介してみましょう。

   参照:ハーブのちから

コモンタイム
抗菌、抗ウイルス作用をいわれることも

タイムの花
 

コモンセージ
抗酸化作用を代表する

ペパーミント
丈夫でよく殖え、香りも薬効も富む

ローズマリー
「海のしずく」の意、神秘の若返り力

page 19       Dioの会 2021

好きな野菜とハーブ 

 甘い香りが爽やか・・・ 
 葉がたくさん繁ってくると、幸せ気分。
 株を傷めないように少しずつ収穫しながら育てます。

ローズゼラニウム
挿し木で殖やす

アオシソの苗
夏にむけての楽しみ

チャイブ、パセリ、イタリアンパセリ
寄せ植えで適度に成長させる

  ≪お馴染みのハーブ≫

 ほんの数種類のハーブをベランダで栽培するだけで、毎日の生活が色彩豊かになっていきます。ここに掲載した多年生のハーブは、利用価値が高いことから広く親しまれていて、ショップでも入手しやすいものばかりです。
 夏季だけ楽しめるハーブとしては、シソやバジルがあります。

 ハーブには非常に多くの種類があり、なかには観賞用のため食することができないものも多くあります。さまざまなことを、確認しながら選ばなくてはなりません。
 香りが好く、薬効が期待できる食用のハーブで、ベランダでも育てられるもの、という条件があったとしたら。ハーブ選びは簡単ではない作業となります。
 ローズゼラニウムは、とあるハーブ園でみつけました。思い描いていたような香り高く丈夫なハーブがここにあった、という出会いでした。ハーブの場合、可憐なネーミングも心を打ちます。

  ≪チャレンジ、チャレンジ≫

 新しい苗を購入してきて鉢に植え替えて、しばらくは機嫌よくしていてくれたのですが。どうも育ちがよくない、花や実は少ししかつかない、という場合があります。気候や環境が合わないのでしょうか。なにか栽培法が違っていたのでしょうか。
 そんなときは、さらなるチャレンジの機会を待つことになります。


page 20       Dioの会 2021

好きな野菜とハーブ 


 定番ハーブにしてもいいほどに育てやすい多年草
 ただ、生の葉には少し毒があると言われているので要注意 
 ドライにした葉のティーは、くせがなく飲みやすい
 腎臓の働きを助け浄化作用を促がしむくみをとってくれる 
 果実は、ティーに入れると独特の甘酸っぱい風味に 
 潰して肌にのせれば日焼けの炎症を抑える美容液となる 

  ⇒ 育て方


ワイルドストロベリー
白い花に赤い実が付く



 一年草で初夏に向けて花を咲かせる
 心身をリラックスさせ風邪の症状を緩和するティーとして 
 もっとも親しまれている
 香り高い花をドライにして用いる
 殺菌作用だけではなく鎮静作用もあるペパーミントなどを 
 ブレンドすると精神をより落ち着かせてくれる 

 ⇒ 育て方

ジャーマンカモミール
安眠を約束するティー

サラダバーネット
 V-Cなど栄養価が豊富

レモンバーム
 シトラス系の香り

イングリッシュラベンダー
 豊かな芳香に心安らぐ


  ⇒ 育て方           ⇒ 育て方            ⇒ 育て方      

  大勢の仲間に混じって咲き誇っていることも、一株だけ売り場に残っていることもある   
 好みのハーブを探しあてて連れ帰り、ベランダは久しぶりに賑やいで
 ティーにサラダに魚料理、食卓には生彩が添えられる・・・

page 21       Dioの会 2021

好きな野菜とハーブ 

  ≪葉と花を育てる≫

 葉を利用するものが多いハーブですから、花が咲く前がもっとも香りが高いと言われます。日照が強くなると、とう立ちして花が多く咲いて葉に勢いがなくなってしまいます。
 ベランダでは、通常、日照は半日程度です。穏やかな開花を楽しむことができます。
 無論、花を利用するカモミールやラベンダーは、よく日光があたるように育てます。葉も、実も利用価値があるワイルドストロベリーも同じくです。

 日当たりよく風通しのいいところで、保水性と水はけのバランスのとれた用土に植え付けます。パセリ、レモンバーム、チャイブなどは半日陰でも育ちます。

 水やりは、植え付けのとき、あるいは、表土が乾いたときには、たっぷりと鉢底から水が染み出すまでします。ただ、湿り気を好む種類、乾燥を好む種類がありますので、それぞれに水やりの頻度を判断します。ローズゼラニウムはとても乾燥を好みます。

 ハーブに、肥料はほとんど不要です。肥料が多いと香りが弱くなってしまいます。
 元肥としては、虫除けも兼ねてハーブの枯葉(不要な部分を摘み取って乾燥させたもの)を入れます。成長期や収穫が多い時に、化成肥料を少量だけ用いることはあります。
 薬木「ニーム」を肥料兼土壌改良材とした製品もあります。⇒ ニームの豆知識

実が色づき始めた
ワイルドストロベリー

開花した
ローズセラニウム

咲き始めた
レモンバーム

サラダバーネットの花

 《ひとつひとつ丁寧に

 種を撒くときも、苗を植え付けるときも同じく
 用土は合っているか、肥料が多すぎないか
 それぞれに確認しながら作業する

 特にポット植えの場合は
  根詰まりしないか、水はけはいいか、要注意!  

page 22       Dioの会 2021

好きな野菜とハーブ 

ショットに雑文




 なんらかの意味で有用な草・・。
 ふと、スマホ撮りしたくなることがあります。自分のささやかな気づきを書き留めておきたくなることがあります。
 雑学とまではいきません。草に親しむ。そんなショットと雑文です。

  


  ≪「野菜の王様」、モロヘイヤ≫

 モロヘイヤを種から育てるのは初めてです。
 毒性を持っているとか言われますので、ちょっと臆病になりますが、栄養価が高くて「野菜の王様」といわれています。

 カルシウム、カロテン、ビタミンB、ビタミンC、食物繊維などに富む緑黄色野菜の代表格で、抗酸化作用のあるクエルセチンも多く含む、のだそうです。若葉を刻んだり茹でたりするとでてくる粘りが魅力です。栽培にチャレンジしないではいられません。

 発芽してしばらくすると、しっかりした立ち姿で頼もしい感じです。

モロヘイヤ(6月)
 

こぼれ種から咲くマリーゴールド
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好きな野菜とハーブ 

  ≪殖やす、殖やさない、の心がけ≫

 緑のものは眺めているだけで、気分がいいものです。
 特にハーブは、形態も可愛らしく、用途も多様で、あれもこれもベランダに並べたくなります。多年草のものは、株分けや、挿し木で殖やしてみたくもなります。

 ですが、そもそもポットを増やすことで、手入れが行き届かなくなる怖れがあります。ハーブ園の風通しや管理に影響してくることを、忘れないでいなくてはなりません。
 株分けや、挿し木については、もともとの株を傷めるリスクがあります。

 株が大きくなるので株分けが必要になるのは、タイムやミント、ネギ類です。ただ、いつもうまくいくとは限りません。分けることで株の生命力が弱くなることもあります。

 挿し木で殖やすことができるのは、ローズマリー、セージなどです。けれども、うまく育たなければ、挿し木にするより食用にすればよかったということにもなりかねません。
 ゼラニウムの挿し木は、ほぼ失敗がありません。また、鉢植えで並べることで、虫除け効果が期待できます。ローズゼラニウムは、殖やして楽しんでいます。



 挿し木に適した季節は 
春から梅雨期にかけて 


  ローズゼラニウムの栽培 


6月に挿し木したローズゼラニウム(7月撮影)













  ≪大自然が育むタマネギ≫

 サラダにしたときのシャキ感とか、煮込んだときのトロリとした甘みとか、それが毎食の感動です。北海道産の玉葱を好んで使っていますが、佐賀県産もいいようです。

 それから、隠し味に使うオニオンパウダーを常備しています。どのような料理も味わい深くなることに加えて、血流をよくするなど健康効果が抜群らしい、です。全粒粉パンのトーストに、オリーブオイルとオニオンパウダーをかけて昼の主食にします。

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好きな野菜とハーブ 

 買ってきた小瓶には、産地アメリカ合衆国と書いてあるけど、どこの州のどんな畑で栽培した玉葱が、どういう風にパウダーになったのでしょう、などと想います。おそらく広大な玉葱畑だったことでしょう。農薬は?と気になりますが、まあ、根菜に残留することはあまり言われてないようです。

 玉葱は自然のなかの広い畑にお任せしましょうか。自家栽培しなくてもいいかな、パウダー作りもしなくてもいいかな、と。

オニオンパウダーの小瓶
右も元はオニオンパウダーの瓶
中身は手作りのハーブスパイス
 

北海道産“ふぞろい玉葱”
ひと玉は約120g〜300g










突然ですが。宣伝ではありません。

良い香りのジンジャーパウダーの瓶ですが。
なにげにキャップがショウガ色で

 

ラベルのショウガがずんと迫ってきて
全部買占めたい衝動に駆られそう。

妙に、リアル可愛い?
漢方にも用いられる生姜ですよね?
 
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好きな野菜とハーブ 

  ≪ああぁ、雨が降る・・・。それから、秋晴れ≫

 日照不足になりがちなベランダ菜園で、猛暑が過ぎてからの秋雨も困りものです。病虫害の発生率が高くなります。無農薬で自然栽培をしている者には、実に憂鬱なことです。
 それでも。本降りが小雨になったのを見計って、気軽に作業にでられます。そしてついに秋晴れの日がやってきますと。なんとも清々しく野菜栽培に向き合うことになります。

 ⇒ ベランダ菜園の初心者さんにおすすめ

 近頃の初心者向けのアドバイスは、とても参考になります。
 シェア畑では、テキストを参考にして教えられたとおりにすると誰でもできます、と言われました。微妙に個性はでますが、ほぼそういうことです。

 ですが、自宅のベランダですから。自己都合があります。まあ、わがままですね。
 まず土の始末が大変。土は太陽光消毒などしてリサイクルしますが、厄介です。

 一年中、緑があることを望むなら、多年草のハーブが一番いい。栽培に時間がかかるリスクを回避して、すぐに収穫できるくらいの葉物の苗を購入してきて育てるのもあり。(ネギ、リーフレタス、パセリ等が入手しやすく利用価値もある)なんとなく気持ちが落ち着いたときには、種播きして発芽を楽しむことにしています。

 葉を少しずつ収穫して長く楽しめるものなら、大きなプランターで栽培する必要はありません。主に6号、7号、8号くらいのポットを使います。素焼きの鉢はレトロで馴染めますし、プラスチックのポットは軽くて扱いやすいので、両方とも重宝します。
 自己流は失敗することが多くて。ですが、だからこそ、いつも新たな気持ちで、次はこうしてみよう、とワクワクします。

いつものコンパニオンプランツ
ルッコラ、シュンギク、イタリアンパセリ
今年は、種から育てる
 

初めて育てるアレッタ
茎ブロッコリーとケールを合わせた新種
花蕾、茎、葉が食用となり栄養価が高い
―植え付け9月、撮影10月−
―ようやく花蕾が付く、翌3月月初−  
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好きな野菜とハーブ 

  ≪草色の花びら≫

 自分でキャベツを育てるようになってから、成長途中の姿に見とれることがあるようになりました。しんとして寒くなるころに葉が撒きはじめるキャベツは、大きな草色のバラの花が咲き誇っているかのようなのです。

 店頭に並んでいるものは、球が固く育ち切っていて、しかも外葉から切り離されています。そのために気づかなかったことです。
 鑑賞用の葉ボタンは色彩も鮮やかです。ですが、食用の野菜はあたかも花弁を開くように動的な成長そのものが際立ちます。
 大地に根を張って食用としての条件を満たそうと成長し続けるエネルギーが、しずしずと溢れています。収穫して籠に入れても、野菜は、成熟を続けて光ります。
 生育美と成熟美・・・。栽培して知る“野菜力の美しさ”です。

キャベツ(みさき)
先端を尖らせて結球する
 

キャベツ(みさき)
外葉は開き気味に
 

ミニハクサイ
葉が捲いてきている
 

発芽したばかりのスナップエンドウ
 

ソラマメの苗
 
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好きな野菜とハーブ 

  ≪なんといっても夏野菜≫

 野菜を自家栽培する恩恵には、おおきくわけてふたつのことがあります。
 まず、野菜の有機栽培それだけで奥の深い楽しみです。次には、自然の恵みを摂り入れることで得られる健康効果。その実感というよりは期待感のワクワクですね。

 リコピンや各種ビタミンを豊富に含んでいることから、健康食品の代表格なのがトマトです。夏の畑では、トマトのほかに、ナス、パプリカ、エダマメ、シソ、クウシンサイ等々健康効果の高い野菜が育ちます。

 夏季は朝日が高く昇り、目覚めもよくなります。早朝のベランダで野菜の世話をすると時を忘れます。ミニトマト、甘長トウガラシ、ツルムラサキ、モロヘイヤなど、鉢植えにして並べるとなんとも言えません。

 ミニトマトは「レジナ」という品種が、草丈が低くて支柱もなしで樂に栽培できます。さらに、トマトは支柱を立てて芽かきをして好きなかたちに仕立てたい、ということもあり、「甘っ子」という種類も選びました。いずれも好みは赤い実です。
 (ただし、虫害など幸福感を損なうアクシデントには要注意・・・)

畑で育つ中玉トマト
 

ミニトマト「甘っ子」
 

今年の長ナスは「黒陽」
いつものように、無農薬、有機栽培
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好きな野菜とハーブ 

  ≪大根を楽しむ≫

 今年の大根は、葉は大きく育ったのに、肝心の根はどうしたのだろうと思いました。成長と共に土の上に白くせり出してくる、その首が細かったからです。(よく耕したのに…)
 ですが、9月中旬に蒔いたのは、「三浦大根」のように根のなかほどが太くなる「おふくろ」という品種でした。「青首大根」のように首のあたりは太くはならないのです。
 収穫してみると、小ぶりですがちゃんとした大根が育っていました。

 それで、大根煮を作ろうと思いまして、料理レシピ動画を参照することにしました。なんと便利な昨今でしょう。検索するといくらでも大根煮のレシピが並びます。
 みなさんがプロですけれども、管理栄養士、料理人だけではなく、料理研究家・愛好家、飲食店のおやじさん・おにいさん、という多様な職種に属する方々が動画の主役です。その多彩な個性が説得力を発揮なさって各自のレシピを披露なさっています。
 野菜栽培についての動画を凌ぐほど、この料理レシピ分野は充実感が溢れています。畑にも様々あるとしても、キッチン・ダイニングという舞台が千差万別に映りこんでいるのもしみじみと鑑賞させられます。自分の作ったものが一番おいしい、ということを思わせる試食の場面にも感銘を受けます。

 大根煮にもどります。下茹でした後に一時間コトコト煮込んで柔らかくして味を沁み込ませてください、という昔ながらのレシピもありますが、近年は時短が必至です。電子レンジの活用、カットや切り込み等のテクニックの数々が紹介されています。ほぼ共通しているのは、大根の皮は厚めに剥いて固いところを除くことの推奨です。
 さらに、栄養価の高い野菜の皮の部分を無駄なく使って、スープや酢漬けにする技も伝えてくれています。今日的な心遣い、ですね。

 野菜の切り方は、意外に身についてなく、いつも動画は勉強になります。参照レシピは自己流にアレンジして調理しましたが、大根で存分に楽しめました。

収穫間際

畑で洗ったばかりの大根「おふくろ」
 
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好きな野菜とハーブ 

スナップエンドウ
冬越えしてようやく実をつける

ソラマメ
4月、花が実となり、サヤが次第に下を向いたら収穫

  ≪自然栽培と健康〈マメ〉≫

 長寿になってきた現代人に、生活習慣病や認知症が増えてきています。それは、様々な化学的な物質、特に食品に含まれる異物の影響と言われています。
 そんなことから、化学的な農薬・肥料だけではなく、有機肥料も使いすぎずに、余計なものを土に加えずに野菜を育て、大地をも汚染から守る自然栽培の概念があるわけです。

 病虫害を防ぐには、輪作や混作、コンパニオンプランツの組み合わせが用いられます。さらに、マメ科の植物を栽培すると、その根にある根粒菌が窒素固定を行い、有機・自然農業の味方になることも注目されています。
 野菜自体も、原種に近い品種の方がいいそうです。つまり、収穫量が多くなるように改良がすすんだ野菜を摂取しても、健康効果は期待できないという説もあります。

 ところが、今日では、遺伝子組み換えの農産物が登場しています。豆腐や納豆、豆乳の大半が、輸入大豆を原料として製品化されています。本来は、家畜の飼料である遺伝子組み換え大豆が、そこに混入している怖れをぬぐえないそうです。
 そのために、遺伝子組み換えは行っていない国産大豆を用いた製品をすすめる声が高まっています。お手頃な価格だけで食品を選ぶことは危険が伴うのです。

 野菜の栄養素としては、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。豆類は、さらに良質なたんぱく質を多く含んでています。そもそも豆類は、健康効果抜群の食品です。
 そういえば、従来、「マメ」というのは、壮健であることを意味する言葉でした。
 このように考えてみると、国産にして、自家製の豆は、安心安全な健康効果で最強かも知れません。エンドウ、ササゲなど種類も豊富ですから、栽培にも可能性を感じます。

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好きな野菜とハーブ 




 「庄屋大長」ナス 
 「シャキット」キュウリ 
 甘長トウガラシ 

 不揃いながら
 盛んに結実する夏野菜 



  ≪菜園のリアル≫

 辛くない甘長トウガラシは、京野菜で「伏見」から派生した「万願寺」という品種でしょうか。日差しを浴びながら野菜の系譜に気付くと、しみじみとした想いが沸きます。

 しかしながら。そんな観点もあるなあという、コスパを、問われることがあります。
 わざわざシェア畑を借りて、無農薬栽培のどこが経済的なの?というわけです。

 シェア畑は、お稽古事ひとつ分くらいの契約料がかかります。
 ですが、適切な苗も有機肥料も用具も用意してくれて、菜園アドバイザーの指導があり、独自な動画配信もあります。季節ごとの野菜栽培が学べます。
 実は、自宅ベランダでの葉物を中心とした栽培を併せることで、収入は無関係でも、採算の合う菜園活動になります。園芸店で季節ごとに、野菜苗などをひと籠買っても、千円札でお釣りがくることの方が多いです。それで。ハーブティー、サラダ、スープ等に利用できる収穫を年中得ることができます。
 スーパーマーケットでは、エンドウ豆とか、イタリアンパセリ等のハーブは小さな1パックが、種1袋よりも高額で売られています。けれどもパセリや大葉などは、旬の時節には育て方次第では、1株で「無限」に採れると言われるくらいなのです。

 また、有機野菜やハーブを充分に摂取する効果でしょうか。いわゆる健康茶やサプリメントを購入しなくなります。ハーブ水のおかげで、夏の清涼飲料水も買わなくなります。浮いた経費が、シェア畑の契約料にまわることになります。
 さらに、菜園生活の効能で、医療費節減に留まらない恩恵を受けている可能性も、、。

 野菜の自家栽培は、自然に親しむ快適な活動であり、学びや気付きにもなり、コスパも良くて、長寿社会のためにも言うことはありません。農本主義の健在といいましょうか。

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好きな野菜とハーブ 

 


クウシンサイ、モロヘイヤ
晩夏の市場では青菜が不足とか
自家栽培すると
ベランダ菜園でも採れる


甘長トウガラシ
収穫期は5月-10月頃迄
追肥はハーブの枯葉等
植物性のものを試した


庄屋大長(ナス)
秋茄子の季節・・・
キュウリやトマトは終っても
まだまだ楽しめる果菜

  ≪猛暑の鬼っ子野菜≫

 果菜の苗を植えて、若い枝を誘引して支柱に麻紐で括りつけている頃には、私の野菜が一番かわいい、と振り返りながらしみじみ眺めることもありました。自分の工夫で剪定しながら、仕立てている野菜の姿なのです。

 けれども、長雨や猛暑や日照りや熱帯夜がやってきて、成長した我が野菜ともしばらく会わないでいるようなことにもなります。その間に、生育が止まることや、夏枯れされてしまうのは、寂しいものです。

 ですが、それよりもなによりも、自分の手を離れてしまった野菜が有無を言わさずに圧倒してくることがあります。
 すごい勢いで実をつけて、しかも大きく太らせているのです。

 ナガナスは、20〜30cmで次々に収穫しようと思っていたのに、今夏は40cmを超えた結実モードに突入です。これまでにないくらいに、焼きナスと酢漬けを作ることに、くる日もくる日も追われます。

 甘長トウガラシは、そのまま焼いて甘味を堪能できますが、たくさん生って水分と肥料が不足すると辛味がつくことがあります。割って種を取り出してから調理しなくてはなりません。その甘辛い風味は、ほぼすべての野菜料理のアクセントになります。

 繁り続ける青菜も同様に、お浸しや炒め物に変身して力を与えてくれます。
 これらは、自分が育てた、というより、圧巻の自然の恵みの鬼パワー、です。

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好きな野菜とハーブ 


茎ブロッコリー(収穫期) のらぼう菜(花芽のつき初め)
アブラナ科アブラナ属で花蕾や葉茎が
食用にされるものを、菜花と総称する
花芽を折って採ると次々に脇芽が伸びてくる
黄花が咲き切らないうちに収穫する


スナップエンドウ(生育中)
ソラマメ(白花がつき初める)

冬場から3月頃まで支柱をたて
風除けをしておく

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