初心者のための非課税投資 − NISA    vol.1 
                       ≪最新記事は、下段に続いています。≫

 この度の少額投資非課税制度は、株式投資等の収益に対する税率が上がる時期に、投資家の税負担を軽減してくれるものです。
 20歳以上の日本の居住者が、この非課税制度を利用できます。
 新たに投資を始める人の立場で考えてみます。(2013年5月)

はじめるにあたっての心得 

  まだ、株式投資の経験がなく、これから証券会社に口座をつくろうとする人は、必ず、初心者向けのパンフレットを熟読して投資ルールを確かめる必要があります。基礎的な投資用語を知ることもも大切です。
 手数料などが、どのようなときに、どのくらいかかるのかは、特に事前の把握が必要です。一般に、Webで口座を管理して、オンラインでトレードする形態が有利です。口座を開くことも、担当者に助言を受けることも、基本的には無料です。ただ、Webで口座を管理していても、電話で売買注文すると、電話注文の手数料金となるなど様々な留意点があります。

ビギナーのリスクとは?!  

 まず、第一線のビジネスマンや、会社経営者や、経済学を修めた人、トレーダーの方々は、このような話は必要とはしません。
 利潤追求型の事業に疎く、さらに充分な情報収集ができるとは限らない人が、特に要注意と思われます。投資においては、単に、元本が保証されていないことだけではなく、自分を知ることが最重要課題です。まずは、プロの真似をしない方がいいでしょう。

例えば・・

 顧客に親切な証券マンが、「短期で利益を出せる投資が一番です」と教えてくれたとしましょう。それに挑戦して、運よく成果を出せたとして、さて、次も、同じように短期投資でいけると思ったら、違う場合があります。さて、どうしたらいいのか、判断がつかないうちに、本業の仕事に紛れて長期的な時間が経過します。そして、はっと気づいたころには、保有銘柄の株価はすっかり下降して元も子もなくなり、さらに悲惨なのは、慌てて売却したら翌日からその株価が急上昇、ということが起こり得ます。むしろ、これが、一般的な個人投資家の姿です。
 株式投資は、自動車運転より難しく、何年たてば初心者マークがとれると決まっているわけではありません。また、年数がたてば事故を起さないわけでもありません。  
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.2 

自分なりの投資法をみつけましょう

 世の中には、製造、販売、金融、運輸、不動産、商社、電力、資源等々、実に多くの事業分野と企業があります。自分が投資したい上場会社の株式を購入し、その会社の業績や成長が株価に反映されたときに、売却益をだすことが可能です。売却益だけではなく、配当株主優待が期待できる銘柄もあり、長く保有するメリットもあります。
 私たちの年金も株で運用されていると言われてますが、株式投資は広く社会に根付いています。各種財団の運営も、基金の運用で行なわれます。資本主義社会の成員としても、応援する企業の出資者に連なる意味でも、株式投資は課題となります。

少額投資って、少額ですか?!

 2014年から開始される少額投資非課税制度は、年に100万円までの投資における収益に5年間課税されない措置で、最大500万までの運用が非課税になるそうです。ただし、この枠内で株式を売却した場合、この非課税枠は再投資には使えません。
 また、5年を超えて上昇し続ける相場や銘柄はめったにないため、1年から3年の間に売却することになるだろうことや、100万まで投資しない年もあることを考えに入れなくてはなりません。200〜300万を運用できるようになる非課税枠というイメージでしょうか。 大きなお金を投資したほうが有利と考えるのは、少し早急です。個々の銘柄は、最低購入価格も、値動きの仕方もそれぞれ違います。リスクを避けるために、複数の銘柄に分散投資するのが常ですから、多数の銘柄に多額の投資をして運用することは意外に大変な仕事になります。
 少額投資の制度は、少数精鋭の銘柄でじっくりと収益を目指し、売却益を出すことに集中するという基本を見直させてくれることでしょう。また、言うまでもなく、自分の生活にかかわらない資金で投資をすることが鉄則です。

振り回されない銘柄選び

 何千という銘柄から時に応じて有望株を自在に選ぶことができるなら、助言を必要としていません。ともかく倒産しない企業を選びたい、くらいの考えなら、時価総額が大きい優良銘柄から自分の御用達会社2,3を選んではどうでしょう。統合されても会社の事業は継続するメガバンクや、子供の頃から常備薬でお世話になっている製薬会社などがあります。

情報収集について

 テレビ、新聞、Webニュースで経済動向をうかがいます。証券会社のHP日本経済新聞電子版では、日経平均の確認、株価検索ができます。チャートの活用等も必須です。
    参照サイト :三菱UFJモルガン・スタンレー証券 / SMBC日興証券 / 野村証券
            日本証券業協会 / 資産形成応援プロジェクト
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.3 

 市場は変動します・・・。
      (2013年6月)

個人による、個人のための、
 プライベート投資

 あるセミナーでは、著名アナリストが、「次代が必要としている有望な事業に先駆的に投資して、そしてお金を儲けて頂きたい」という意のことを述べていました。株式などの投資は、そのようなギブアンドテイクの法則で成り立っていて、成功すれば、利益だけではなく達成感も得られるということかと思います。
 何でも、ひと真似から始まります。ですから、ともかくも実践してみて、失敗して損失を出しても、それは授業料だという考え方があります。しかしながら、「少しは参加してみたい・・・」くらいの人が、本格的な野望を持った方々と同じくらいのリスクをとり、高い授業料を払わなくてはならないとしたら大変なことです。個人は、投資の世界では弱者なのです。

大きく変動する経済・景気

 5月には、日経平均などの指数が高値を更新していたのに、急下降した後の6月は、下げるばかりになってしまった、というようなことは実はよくあることです。経済エネルギーや景気の変動には、ある種のサイクルがあり、専門家が研究しているとおりです。(テクニカル分析などをご参照ください。)
 相場全体の動きにしても、個々の銘柄にしても、数値の変動要因には複雑な背景があり、「先のことは誰もわからない」というのが正解です。相場の潮目が変わるのは、巨額の投資をする海外の機関投資家の売買によります。そして、過去の事象から統計的に、市場のサイクルのおおよそなら予測することは可能であり、それは行なわれています。

安眠できるトレードとは!?

 相場を牽引している、いわゆる仕手株をすすめられることがあります。ただ、最低購入価格が100万円単位にのぼる銘柄もあり、値動きが激しいのが常です。
 初心者には、最低購入価格が低いもののほうが合っているような気がします。例えば、「個人投資家に人気」と定評のある銘柄に、NTTドコモ(9437)があります。「あまり上がらない」という人もいますが、「損失がでにくい」とも言えます。あと、メガバンクや自動車、商社の優良銘柄にも、最低購入価格の低いものがあります。(2万円弱から20万円以内・高配当)
 このような銘柄から選んで購入し、値ごろになったら、少しずつ買い足し、高くなればまた少し売って差益を得ます。相場の乱高下に惑わされることなく、値動きする積み立てのような投資をすることは一案でしょう。
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.4 

ライフスタイルと投資


自己研鑽・趣味として

  安定ということなら、給与(年金)生活が、なによりかと思われます。収入を増やしたいなら、残業するとか、本業で頑張るということがあります。
 一般個人における投資は、本来、余暇におけるたしなみです。まずは本業を大切にして、株式投資については、自分なりの方法を持っていることが、望ましいあり方でしょう。
 投資の面白さは、何という銘柄をいくらで購入して、どのくらいの期間でどれだけ利益を得たか、ということだけはありません。いわば、社会参加を楽しむことができます。例えば、自分が就職することなど、考えることもできないような、叶うことがないような大企業の株主になることができます。あるいは、資源やエネルギーのことを、考えてもいるし勉強もしているのだという証として、その分野の株を保有することができます。銘柄選びからトレードまでを、自己責任で行なうことは、 とても意義のあることです。
 自己研鑽や趣味として、株式投資は、人生を豊かにしてくれることです。

なににしても経済的自立は大切でしょう・・・

 文学(芸術)では、生活を成り立たせる収入になりにくい、ということは世間ではよく言われることです。自分の好きなことを好きなようにやりながら、その生活を円滑な経済で支えることは、むしろ、万人の願いかもしれません。
 ですが、だからといって、そこまでのことをしたのかと驚愕させられる偉人がいます。邸永漢氏(1924〜2012)は、小説家にして経済評論家であり、「株の名人」と言われました。文学を志しながら、大学・大学院で財政学を修め、幅広い実業を展開し、お金についての著述を膨大に残しました。直木賞作家ですが、特異な小説家とみなされています。特に、株式投資について造詣が深く、昭和バブル期のカリスマ的存在でもありました。現代の経済、及び文学との相関を考えさせられる興味深い人物です。
                        (参照 ⇒ Wikipedia 邸永漢

 凡人は偉人の真似はできません。ただ、もしも多くの人々が、少額投資非課税制度によって、芸術活動や、家計を少しでも支えることができるようになったとしたら、ライフスタイルに進化が起こることでしょう。また、 このような新たな投資の時代において、次には、どのようなカリスマが現れて、私たちを驚かせてくれるのかという興味は沸いてきます。

              © Dioの会 2013 / Webは誰のものなのか!?
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.5

 2016年からは、非課税枠が、120万円に引き上げられるという案がでています。また、ジュニアNISAとして80万円の枠が設けられるそうです。
 投資の時代が、いよいよ本格化するのでしょうか?!(2015年7月)

誰でも「非課税」、その恩恵。

 現在、20歳以上の日本に住む者は、年100万円の範囲で最大500万円までの投資が最長5年間、非課税になります。上場株式や投資信託などの配当や譲渡益等には、一般口座、特定口座では、20.315%課税されるところ、NISA口座では、非課税です。
 一人、一口座を、証券会社や銀行などの金融機関で開設することができます。
 さらに、今後も、個人の非課税投資について制度が整えられていくのだそうです。


 日経平均などの指数はどんどん上がっていくのに、持ち株が少しも動かないことが話題となることがあります。(東証一部に限ってみても、時流に反して、株価は無風状態、もしくは無配の銘柄が散見します。)利益がない場合には、非課税投資の枠は効果を発揮しません。

 ですから、証券会社は、独自に銘柄を選んで買うよりも、日経平均などに連動して上がる「投資信託・ファンド」をすすめてくださることがあります。でも、投資信託って、中身がわからないし、購入・換金も、株式よりは複雑で、分配金があるのかないのかもわからないし、運用コストだの信託報酬だの、素人にはややこしいことばかり、どうしたらいいのでしょう・・・。


参照: Wikipedia-ヘッジファンド / -投資信託
     投資信託協会
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.6 

インフレ率2%の現実下で、長生きするリスクについて。

説明会に行ってみましょう… ame 

 6月のある日の某M証券会社のセミナーは、ラップ型ファンドのお話でした。

 日銀の目標通りに年2%物価が上昇すれば、それにつれて、現金や貯蓄の資産価値は減少していく。日本のように普通預金が中心では、その価値は大きく目減りしいずれ半減することとなる。
 投資をする場合、その目的が、資産形成であるのか、資産保全であるのかを見極めておかなくてはならない。 例えば、20歳だったら、100から20を引いた数、(金融資産の)80%を投資にあてることができる。70歳なら、30%になる。それを目安として、自分がどのくらいの投資をするのか決めることが必要。
 投資は、安いところで買い、高いところで売るということだ。けれども、リスクが高く、日々、絶え間なく変動する相場に対しているヘッジファンド従事者は、大抵、50歳で引退する。寿命も70歳くらいまで。そういうこともあり、売買によるのではなく、できるだけ多くのもの、国内外の株式、債券、リートなどに「分散投資」することで成果をあげることが考えられている。その富裕層向けの投資を、多くの人が1万円から参加できるものに構築しなおしたのが、ラップ型ファンドである。運用コストも低く抑えられている。
 一般の個人投資家も、このような分散型の投資ファンドにより、富裕層並の利益を得ることができるはずだ。<以上、受講した筆者による要旨。>

  リスクを軽減する「分散投資」には、興味が惹かれました。
 それから、市場を牽引することで恐れられているヘッジファンドさん方が、実は長生きなさっていない、ということをうかがいまして神妙な気持ちになり、これが脳裏に残りました。

 投資にリスクが付き物であるように、人生には様々なリスクがあります。なによりも、長生きすること自体がリスクかも知れません。
 年を重ね、加入保険の期限が過ぎたころ、疾病が増えて看護を必要とするようになります。親族・知人の多くは他界し、住宅は老朽化し、資産管理能力は衰えた、ということは起こり得ます。そう思うと、今から日々の暮らしが楽しめなくなります。
 資産保全は、大切なことです。そして、健康寿命を保つための休養や生活習慣の見直しを忘れずにいることで、恩恵を受け続ける可能性を繋ぎとめておきたいものです。

              © Dioの会 2015 / Webは誰のものなのか!?
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.7 

日本の美徳はそれとして、自立自活とは?

“シニアエコノミスト”になってみる、2015年盛夏。

 シニアは、年寄り、年長者のことですが、何才からそう呼ばれるのかは調べてみても特にないようです。ただ、最近では、退職者のことをシニアと呼ぶとことがあるそうです。なるほど自分は、すでにシニアになっていたのだと納得です。
 それから、“シニアエコノミスト”という、ちょっと耳新しい言葉があります。明確な定義はなく、ただ職場における役職名のようです。それなら、Dioの会シニアエコノミストを名乗ることも、ありでしょうか…。(注:シニアには上級という意味がありますから、いかがなものかということにもなりそうですが…。)

美風よりも、資産運用 

 日本では、お金のことに淡泊であったり、疎かったりすることを尊しとする美風があります。
 本業としての勉学や勤務が大切なので、副業や投資なんて飛んでもないということは、あるかもしれません。そして、「稼ぐに追いつく貧乏なし」というように、ただ勤勉であることが推奨されています。
 けれども、家業や本業だけに頼れなくなることもあり得ます。資産運用をシビアに考えることは、必須ではないのでしょうか?!

国民生活のリスク

 親がいつどのくらい、介助や看病を必要とするようになるかわからないのも、人生における大きなリスクです。既に大人である子が、“介護難民”になるという現象も取り沙汰されています。介護者の負担が大きいと、経済的にも社会的な繋がりにも、支障が起こります。(参考:『人生を狂わせずに親の「老い」とつき合う』和田秀樹著 講談社+α新書)
 同居や家業継承を選んでいる場合には、また違う実情があるかと思います。
 ですが、一般的には、成人して独立したら、親からの贈与・相続をあてにせずに生活設計をすることになります。独立できるくらいの教育や支援の程合いは、それぞれ違います。それでも、それを子供から恩返ししてもらおうと本気で考える親はなく、自らが老後の備えをするのが前提になります。
 ただ、人生は山あり谷ありです。このような家庭生活の在り方が崩れていく恐れが多々あるのが、現代社会の現実なのです。個人では、補いきれない体制的な経済事情もあります。
    初心者のための非課税投資 − NISA    vol.8 

(ギリシャ危機に想う)

 ギリシャ経済の危機は、ユーロ圏だけではなく世界的な懸念です。もっとも危機が叫ばれていた夏の初めころのテレビ番組が、印象に残りました。
 ギリシャのある家庭を取材していましたが、持病のある年老いた女性だけが年金を受給していて、成人した孫を含む子の世帯の全員が無職なのです。つまり、その年金で受給者の投薬と一家5人の生活を、ようやく成り立たせているのです。年金をこれ以上減額されるのは悲劇だと主婦は訴えていました。国全体の失業率は5割を超えていて、国外で働く者も多く、若い家族の就業には希望がないそうです。無論、女子が他家に嫁いで専業主婦となるのも極めて狭き門とのことです。
 ギリシャと日本は違うと言われています。けれども、一家のうちで、年長者だけが安定した年金を受給していることでは、現代の日本も似通っているのです。

美徳よりも、独立した望ましい人生

 「親が居なくても生活できるか」というような設問を、聞くことがあります。杞憂の最たるもののようですが、この国でも、人生の選択を少し違え、運がなかったとしたら、どうでしょうか。あの報道番組に登場したギリシャの家庭のようになってしまうケースが、ないとは限らないのです。家族の絆が、危ない寄りかかり合いになっては意味がありません。


1.まず各人の心得として、親孝行なんて美徳に惑わされないことです。自身の自立を見据えることを、最優先しましょう。
2.社会体制としては、兵役義務などではなく、自立自活の義務を、若者すべてに課す方法がないものでしょうか。副業や資産運用も、もっと推奨された方がいいでしょう。(これは、アナリスト風提言のつもりです…)
                         *
 惜しまれるのは、人生そのものです。経済状況や外的要因に振り回されることなく、自分の望むことをして人生を過ごすこと、それが本来の幸福ではないでしょうか。

              © Dioの会 2015 / Webは誰のものなのか!?